転職活動を成功させる方法

面接に受かるコツ!事前準備・ビジネスマナーなど【転職成功の要】

面接

面接を制する者は転職活動を制する、と言っても過言ではないでしょう。
しかしながら、「突き詰め型人間」の方やコミュニケーションに苦手意識のある方は、採用面接に気後れしてしまうこともあるかも知れません。
大丈夫です。面接で受かるためのコツは、押さえておくべきポイントを把握したうえで、しっかりと対策を行うことです。
そうすれば、きちんと企業に求められているような対応を行うことができます。
そのための方法を、以下にてわかりやすくご説明します。

日頃から外見のブラッシュアップに努めること

ビジネスシーンにおいて適切な外見とは、「爽やかで礼儀正しく、信頼感のある印象」を与える見た目です。
外見の印象を一朝一夕に変えるのは難しいため、普段から意識してブラッシュアップすることに努めましょう。
以下の記事にて具体的な方法を説明していますので、ぜひ参考にしてください。


面接前に必要な事前準備とは

応募企業の情報を収集する

まずは求人票とコーポレートサイトを読み込み、今回の募集背景と求める人材、企業理念・事業内容・会社概要などを頭に入れます。
該当企業に関連するニュースやトピックスも、チェックしておきましょう。
これらの情報収集は、企業の論理を理解し、そのビジョンの実現に貢献できる人間であることをアピールするために欠かせません。

 

想定される質問に対する回答を用意しておく

続いて、面接でされるであろう質問は概ね限られているため、予習した内容を踏まえて、いかに自分が企業側の求める人材に即しているかをアピールできる回答例、エピソードを用意しておきましょう。
以下の4つの手順を参考にしてください。

①自分のアピールポイントをピックアップする

自分が企業側の求める人材に即しているということをアピールするため、情報収集した企業側の要望と照らし合わせて、自分の引き出しの中から評価を得られそうなところをピックアップしていきましょう。

②一貫性のあるストーリーを構築する

  • これまでどういった理由で何をしてきて、今のところ何ができるのか。
  • 今後は応募企業に入社して何を成していきたいのか。

このストーリーを明確にして、自身の経歴・志望動機・自己PRに一貫性を持たせて話せるようにしましょう。

ビジネスにおいては、明確なビジョンがあり、論理的整合性が保たれているということが大変重要です。
それが信頼性になります。一貫性のない行動からは、主体性や将来性が汲み取れません。
もちろん、「なんとなく良いと思ったから」という感覚も大切です。
しかしながら、その気持ちを相手と共有するためには、言語化する必要があります。
今一度自分のことを掘り下げて考えてみると、その選択をした理由が見えてくることでしょう。
以下の記事を参考にしてみてください。

 

③結論から具体的・定量的に説明することを意識する

話をするときは、以下の2点を踏まえるようにしましょう。

  • まず結論を明確にしてから理由・補足を述べる
  • 具体的かつ定量的(数値を用いて)に説明する

相手に具体性や規模感をすんなりとイメージさせることのできる話し方は、「話が早く、仕事ができる」人物を印象付けられます。

△回答例 〇改善例
「大きな市場規模」 約1兆円の市場規模」
「営業職で結果を出してきました。」 「××の営業職に10年間従事していました。
昨年度の売上実績は××円で、目標額の130%、昨年実績の120%を達成しています。」
「私は努力をしました。」 「私は結果を出すために、3つの取り組みを行いました。1つ目は~」
 

④想定される質問への回答を明文化し、頭に入れる

私が以前プレゼンやスピーチの前によく行っていた方法としては、台本を用意して、本番前日に何度かそれを読み上げておきます。
台本を作成する段階で話の構成や使いたいワードが頭に残りますし、何度か声に出しておくことで、本番でもスムーズに言葉を紡ぐことができます。
慣れれば台本まで準備せずとも、その場でとっさに話を組み立てることもできるようになっていきますので、まずはこの方法で練習すると良いでしょう。
ただし、台本を一言一句丸暗記してそのまま伝えるのは印象が良くないため、気をつけましょう。

●想定される質問例とその趣旨

想定される質問 質問趣旨と回答すべき内容
「自己紹介をしてください」
「職務経歴を教えてください」など
まずは氏名を名乗ります。
長くなりがちなところなので端的に伝えるよう心がけてください。
職務経歴書の冒頭に記載するような数行程度の略歴を、話し言葉に換えたくらいの分量で良いでしょう。
「志望理由を教えてください」
「前職の退職理由を教えてください」
「あなたにとって仕事のやりがいとは何ですか」
「仕事において大切にしていることは何ですか」
「10年後はどうなっていたいですか」
「将来のビジョンを教えてください」など
仕事に対するスタンスや意欲を確認されています。
自分の行動軸は何なのか、これまでの経験を活かして入社後はどうやっていきたいのか、一貫したストーリー性と熱意をもって語れるようにしておいてください。
「これまでの実績を教えてください」
「あなたの長所と短所は何ですか」
「あなたを採用すると、弊社にどのようなメリットがありますか」など
自己PRを求められています。
保有するスキルや経験、これまでの実績等を具体的・定量的に説明し、それを応募ポジションにおいてどのように活かせるかを述べてください。
短所について説明するときは、有効活用すれば長所にもなる点や、具体的な改善努力を添えて、ネガティブな結論に帰着するような話はしないようにしましょう。
「業界の現状(今後)についてどう考えていますか」
「最近気になった話題はありますか」など
面接企業および業界についての動向やトピックス、話題になっている時事問題などは、事前に調べて自分の見解を準備しておきましょう。
現年収、希望年収、他社の選考状況、入社可能時期など これらの質問には率直に回答して問題ありません。
ただし、ここでも一貫性をもって理由を語れるようにしてください。
「何か質問はありますか」(逆質問) 実際の業務や社内のことについてなど、面接中に気になった点を質問して、仕事に対して意欲的な姿勢を見せましょう。
 

面接に必要なビジネスマナーとは

面接の流れと手順ごとの基本対応

  • 受付にて挨拶
    「◯◯時より面接に伺いました、◯◯と申します」
  • 入室
    「失礼いたします」
    ※扉をノックをする際は3回します。
    ※扉を後ろ手に閉めないよう気を付けましょう。
  • 挨拶
    「初めまして、◯◯と申します。本日はどうぞ、よろしくお願いいたします」
    ※勧められてから椅子にかけます。
  • 面接
  • お礼
    「この度は面接の機会をいただきまして、誠にありがとうございました」など
  • 退室
    「それでは、失礼いたします」
 

履歴書・職務経歴書の渡し方

面接の際に履歴書・職務経歴書を持参する場合は、クリアファイルに入れた書類をさらに封筒(角2などA4対応サイズの白色封筒)に入れて、バッグの中で折れ曲がらないよう、固いファイルやボード等に挟んでおくと良いでしょう。

履歴書と職務経歴書は分けてホッチキス留めしますが、ファイルは一緒にして構いません。
その際には、履歴書が上に来るようにしましょう。

書類を入れる封筒に、宛名書きや添え状、のりづけは必要ありません。
先方が社内で管理する際に何が入っている封筒なのかがわかるように、封筒表面の左下に赤字赤枠で「履歴書在中」と記載もしくはスタンプし、裏面の左下にご自身の住所と氏名を記入しておきましょう。

書類を受付の方に預けるよう指示された場合は、封筒のまま渡して結構です。
面接時に直接担当者に手渡す際には、相手に手間をかけないよう、封筒とクリアファイルから書類を取り出し、その上に書類を重ねるようにして、相手の方に向きを揃えて差し出しましょう。

 

これだけは押さえておきたい敬語

ビジネスシーンで頻出ですが、間違いやすい敬語を以下に記載します。
覚え違いがないかどうか、今一度確認してみてください。

  • 尊敬語:相手の動作を敬う
  • 謙譲語:自分の動作をへり下らせる
敬語とその種類 説明・注意事項

【謙譲語】
「わたくし」に違和感があり上手く話せなくなるぐらいであれば、「わたし」でも構いません。
社内で少しくだけた言い方として「僕」を使う方もいらっしゃいますが、対外的なビジネスシーンでは必ず「私」で通してください。
ご覧になる(見る)
【尊敬語】
「ご覧ください」など、相手の動作に使用します。
拝見する(見る)
【謙譲語】
「拝見いたします」など、自分の動作に使用します。相手の動作には使えませんので、「拝見してください」とは言わないよう気をつけましょう。
仰る(言う)
【尊敬語】
「仰る通りです」など、相手の動作に使用します。
申す(言う)
【謙譲語】
「申し上げます」など、自分の動作に使用します。相手の動作には使えませんので、「申されていたので」などと言わないよう気をつけましょう。
いただく(貰う)
【謙譲語】
自分の動作に使用します。
相手の動作には使えませんので、「いただいてください」などと言わないよう気をつけましょう。
お越しになる、お見えになる、いらっしゃる(来る)
【尊敬語】
「お越しになられる」は、「お越しになる」と「来られる」を混同した「二重敬語」という間違いです。気をつけましょう。
参る、伺う(行く)
【謙譲語】
自分の動作に使用します。相手の動作には使えませんので、「参られますか」「伺ってください」などと言わないよう気をつけましょう。
 

相手を気づかうこともアピールの一環

自分の思いや情熱を伝えることももちろん大事ですが、相手の思いやペースを尊重することも大切です。

  • 相手の手や意識が何かの作業で塞がっていたら、それが終わってから物を渡す・話し始める
  • 相手がこちらの話を理解しているかどうか、表情を見て確認しながら話を進める
  • 相手が何か話したそうにしていたらそれを促す
  • 相手の話に理解や同調を示す

ちょっとした気遣いは非常に重要です。
相手の話を途中で遮ったり、食い気味で話をしてしまってはいけません。
一方的な印象を与えてしまわないよう、気を配りましょう。

 

突き詰め型人間が困りがちな「目線問題」対処法

突き詰め型人間」が仕事で困りがちなことの一つに、「会話中の目線のやりよう」があります。
突き詰め型人間は一つのことに集中してしまう性質があるため、考えながら話したり聞いたりするときは、本当は何にも焦点を合わせたくないことと思います。
ですが皮肉なことに、本当にそれをすると、話を聞いていないように見えてしまうことがあります。
そのため、感じの良い「目線」と「会話」の両立に困ったときは、以下の方法を試してみてください。

相手の目を見ながら話すと、頭の中を整理しながら話すのが難しい

自分が話をするときは、基本的に目線を外しても構いません。
キリの良いタイミングで時折相手と目を合わせれば、不自然ではありません。

相手の目を見たりうなづいたりといった動作に気を取られると、話の内容が飛んでしまうことがある

たまには書類に目を落としたり、目線を外して考えているようなそぶりをしたりすることで、力を分散させて構いません。
一つの動作に力み過ぎないようにしながら、話の内容を拾うことに注力しましょう。

 

面接時のポイント・まとめ

採用面接においては、面接担当者に以下の3つの印象を与えることが重要です。

  1. 今回採用したい人物像と合致している
    (必要な能力を保有しており、かつ意欲が高い)
  2. 実際の仕事でも迅速で的確なレスポンスができそうだ
  3. 一緒に仕事がしたい(感じが良い)

ただなんとなくではなく、面接担当者が何故その質問をするのかを、考えた上で回答しましょう。
面接に限らずビジネス上の会話というのは、「目的達成のために寄せられた言葉の集まり」だといえます。
相手との接点において発する全ての言葉やセンテンスに、明確な意味を持たせる必要があります。
企業にとって採用面接のゴールは「今回の応募者を採用して会社に利益があるかどうかを判断する」ことです。
よって、先方からの質問の意図は「応募者の人となり、能力、また企業との相性を判断する」ことにあります。
そのため面接では、すべての言葉・行動において、存分に自分を魅力的に見せるためのアピールをしてください。

 

面接後はメモを取っておくと振り返りに役立つ

「終始とても和やかで良い雰囲気の面接だったのに、不合格だった…理由が何なのかよくわからない」ということもあります。
そのような場合は、文脈だけを追えば理由が見えてくることもあります。
そのため、面接で何を聞かれて何を話したかを、直後にメモしておくのも有用です。
改めてそれを見返したとき、企業側からの質問に対する答えは、以下のようになっているでしょうか。

  • 「だから自分を採れば企業側に大きなメリットがある」に帰着している
  • 一貫して話の内容に論理的整合性がある
  • 結論から、具体的・定量的にわかりやすく伝えられている
  • 相手の質問の意図を捉えられていない、もしくは要領を得ない回答にはなっていない

言語化や表現することが苦手であっても、繰り返し練習すれば、上達していきます。
立ち居振る舞いもスマートになっていきます。
まずは手始めに、このサイトに書かれていることをぜひ実践してみてください。

 

面接の練習は繰り返し行う

やり切った後、振り返りはすべきですが、自分を責めたり落ち込む必要はありません。
それがその時の自己ベスト面接なのです。
担当者や企業との相性、ご縁やタイミングなど、自分では如何ともしがたい要素もあります。
「正しい面接」「完璧な面接」などないのです。
とはいえ、「もっと準備しておけば…」と後悔してしまうこともあるかと思います。
そのため、本命企業の面接を受ける前に、実践的な面接の練習(模擬面接や他企業の面接を受ける)を行っておくことをお勧めします。

そのためには、転職エージェントのキャリアアドバイザーに相談することも有効な手段です。
本番面接の前に、無料で模擬面接を受けることができます。
「こういう表現にした方が良く見える、伝わりやすい」「こういうところはアピールポイントに加えた方が良い」といった、プロフェッショナルによる客観的・具体的なアドバイスは、大変参考になることでしょう。

また、他社の面接を受けることは場慣れに繋がるうえ、結果的にそちらが本命になる場合もありますので、積極的に複数の企業へ応募することは大切です。
キャリアアドバイザーは、転職希望者の話をじっくりヒアリングした上で、希望や適性に合った案件を紹介してくれて、応募時は企業への推薦も行ってくれます。
そのため、エージェント経由の応募は、面接に繋がりやすいといえるでしょう。
ぜひ上手く活用してください。

転職エージェントの利用方法については、以下の記事で詳しくご説明しています。

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