仕事を円滑に進める方法

仕事を円滑に進めるためのコミュニケーションのコツ・7選

コミュニケーションをはかるビジネスパーソン

就転職のゴールは、内定ではありません。
心身ともに安定した状態でベストパフォーマンスを行い、勤務を続けていくことが重要です。
そこで、仕事を円滑に進めていくために役立つコミュニケーションのコツをピックアップして、以下にてご紹介いたします。

※当ページは、以下2つの記事内容を踏まえた上でお読みください。

●仕事に必須のスキルであるビジネストークの基本について、わかりやすく解説しています。
面接に受かるコツ!事前準備・ビジネスマナーなど【転職成功の要】

●より良い印象を与える外見のブラッシュアップ方法について、わかりやすく解説しています。
外見の印象が飛躍的に良くなる!3つのポイント【面接・商談対策】

ビジネスにおけるコミュニケーションの目的とは

仕事で顧客接点を持つ目的は、大まかに以下の3つに分かれます。

  1. ニーズ調査、インサイト発掘
  2. ソリューション提案、クロージング
  3. 納品・サービス提供

まずは相手の課題やニーズを探り、そこへ解決や改善の手段を提供し、対価を得るのがビジネスの基本であり、これは、どのような仕事にも共通していえることです。

このようなコミュニケーションにおいて重要なポイントとなるのは、以下の3点です。

  1. いかに顧客ニーズを深く汲み取れるか
  2. いかに購買意欲を強く喚起するか
  3. いかにサービス品質に高く満足してもらえるか

仕事における全てのコミュニケーションはこのような目的に帰着するのだということを踏まえたうえで、対応力・会話力を向上させていきましょう。

 

ビジネスコミュニケーションにおいて心がけるべき7つのこと

1.相手を主体にした会話・行動で誠意を見せる

営業職を例に挙げると、自社商品がどれほど優れているか、自分がどれほど熱意を持っているかを一方的に述べるだけでは、購買意欲をそそるには不十分です。
買い手側の状況、思いや考えがありきだからです。
それらを尊重しなければ、良いコミュニケーションを成立させることはできません。
まずは、相手がどのような状況にあるのか、そして何を思いどう考えて行動しているのかを、きちんと聞いて把握することから、生産的な関係性の構築はスタートします。
また、できることは、ソリューションの提案だけではありません。

自社商品の売り込みに直接関係なくても、相手の役に立ちそうな情報を手土産にする。
訪問した後の早い段階で、時間を取ってもらったことへのお礼のメールを送る。
相手の繁忙期や仕事が立て込む時間帯を把握して、その間は長い話や訪問を控える。

できることはいくらでもありますが、このように相手のことを慮ったさりげない気づかいを積み重ねることが、信頼関係を築くためには大切です。

ちょっとした言い回しに気を配るだけでも、相手が受け取る印象は大きく変わります。
例えば、「私の話を聞いてますか?」と言いたいとき、そのまま伝えてしまうと相手を咎めているように聞こえてしまう場合もあります。
「わかりにくいところがありましたでしょうか?」「進行が早すぎますでしょうか?」という言い方をすると、気づかいのニュアンスになります。

「お忙しいところ恐れ入りますが」「お手数をおかけいたしますが」こういったフレーズは、どのような相手に対しても使いたいクッション言葉です。
もし自分が依頼される立場であれば、仕事だから時間と労力を割いて当然という態度を取られるよりも、遥かに気持ちよく仕事ができます。

きちんと相手のことを考えているのだということが伝わると、多くの場合、相手もこちらの言うことに耳を傾け、こちらの思いを汲もうとしてくれるようになるでしょう。
人を尊重できる人間は、人からも敬意を払われるものです。

 

2.「メール」と「電話」を適切に使い分ける

社内外問わず、連絡を取りたいときには、相手にかける手間を最小限に抑え、なおかつ的確に内容を伝えられる手段を取りましょう。

メール連絡の特徴

  • それぞれの都合の良いタイミングで対応することができる
  • 残るので後で確認することができる、言った言わないにならない
  • 感情が伝わりにくい、議論には向かない
  • 社内チャットを用いている企業もあり
 

メールに向いている連絡事項

  • アポイントメントの日時調整
  • 約束事のリマインド
  • ルーティンの依頼や報告
  • きちんと後に残しておきたい内容
  • 関係者全員に同報で周知したい内容
  • 資料や情報の共有

電話連絡の特徴

  • 温度感が伝わりやすくスムーズに意思疎通を図ることができる
  • リアルタイムでコンタクトを取ることができる
  • 基本的には後に残らない
  • web会議システムを活用している企業もあり
 

電話の方が望ましい連絡事項

  • 謝罪や営業のアポイントメントを取りたいとき
  • 緊急の用件(相手と連絡がつくまでメールと併用する)
  • メールで送った内容の補足説明
  • 打ち合わせや議論が必要な内容
 

電話をかける際の注意点

電話をかけるということは、相手が予定していたその日のスケジュールを強制的に変更するのだということをまず認識しましょう。
そのため、以下のような配慮をすることが大切です。

  • 通話時間が長くなりそうな内容の場合は、まず電話をする日時を決めるための連絡をする
  • 着信履歴だけでは用件がわからないため、追って電話をかけた理由をメールで送る
  • 緊急の用件でない限り、相手からの返電が無いからといって一日に三回以上かけない

新規営業が目的の場合など、相手の都合を考慮していてはスルーされてしまうので、突然電話や訪問をして話を持ちかけるという多少強引な手法もあります。
きっかけを作るために、時には押すことも必要でしょう。
しかし、例えその時はタイミング良く話ができたとしても、その後も自分の都合の押し付けばかりで相手への配慮を欠いていては、信頼を得ることはできないでしょう。

 

3.「雑談力」を身に着けてイニシアティブを握る

突き詰め型人間の場合、決まった内容を手順通りに話すプレゼンは得意でも、雑談に意味を感じない、あまりしたくない、という方も多いかと思います。

しかし、いきなり本題から入ると、唐突すぎる印象を与えてしまうこともあります。
ビジネスの場では、多かれ少なかれ、相手は警戒心を抱いたり、緊張したりしています。
そのため、挨拶にプラスして、本題の前に場を和らげるためのワンクッション、少しの雑談ができるようになると、グッと印象が良くなります。
こちらの話を受け入れやすい心持ちになってもらうための、準備体操のようなものと捉えても良いでしょう。

営業の場だけでなく、社内外問わず、こういったコミュニケーションができるようになると、相手との距離感が縮まり、意思疎通の図りやすい関係性を構築することに役立ちます。

話題については、あまり込み入った話ではなく、相手の共感を得やすい内容にしましょう。

雑談の話題例

  • 天気や気候の話
  • 最近のニュース、お互いの企業のトピックスについて
  • 初訪問であれば土地柄や名刺の内容などに興味を示す
  • 前回会ったときに聞いた話のその後について
  • 共通の知人について
  • お互いの出身や経歴、趣味などについて
    (共通点が見つかると意気投合できます)

相応しくない話題

  • ネガティヴな話題
    (場の空気を明るくするのが雑談の目的です)
  • 政治や宗教の話
    (人によって主義や立場の異なる可能性がありますので、慎重になった方が良い話題です)
  • 相手の個人的なことに深入りした質問をする
    (そのつもりがなくても、セクハラだと捉えられたり、失礼な印象を与えててしまう場合があります。気をつけましょう)
  • 相手の容姿について言及する
    (同上)
  • 自分の話ばかりする
    (人は自分に興味を持たれると相手に好感を抱きます)

突き詰め型人間の方は、質問をされると、何と回答するのが最も的確なのかを考えすぎて、逡巡してしまうことがあると思います。
しかし、こういった会話は場を盛り上げるためのものなので、テンポの良さが大切です。
そのため、雑談の場でよく上がるような話題については、ある程度自分の中に答えのテンプレを用意しておくと、スムーズに会話を進めることができるでしょう。

 

4.「謝罪力」で真価を問われる

ミスをしてしまうことは、誰にでもあります。
もちろん、しないように気をつけることが大事ですが、起こしてしまったからには、誠心誠意対応することに努めましょう。

例えば客先に迷惑をかけてしまった場合は、まず真っ先に電話で謝罪してから、訪問のアポイントメントを取ります。
先にメールで状況説明や資料添付をすべき場合もありますが、NGなのは、謝罪をメールだけで済ませることです。
誠意の感じられない対応は、せっかく築き上げた信頼を暴落させてしまいます。

ミスによる毀損のリカバリーについては、自分だけで判断せず、社内できちんと調整してください。
場合によっては、顛末書などの書類を用意する必要もあります。
このような場合は、スピードが命です。
焦らず落ち着いて、かつ最優先事項として対応してください。

調子の良いときに良い関係が築けるのは、当然といえます。
ミスを起こしたときに、どれだけ丁寧に、かつ迅速に対応できるかどうかで、ビジネスマンとしての真価が問われると言っても、過言ではありません。

それから、もう一つ重要なのは、例え自分の起こしたミスでなくとも、社内のミスで顧客に迷惑をかけ、その窓口が自分なのだとすれば、きちんと心から謝罪し、真摯に対応するということです。
例え社内で理不尽なことがあったとしても、それは顧客には関係のないことです。
社会人として立場を自覚して、責任を果たしましょう。

ミスを起こそうと思って起こした訳ではないことは、相手もわかっています。
そんなとき、誠心誠意対応できる人は、信頼されます。
自身の行動が後から自分に返ってくるのだと認識しましょう。

 

5.終わったことを引きずらずに切り替える

何かトラブルが起こった際、解決のために尽力することが優先です。
感情的にはならず、落ち着いてかつ迅速に原因を追及し、対策を行います。
もし他者に落ち度があるとしたら、具体的に改善要求をしましょう。
こちらに落ち度のある場合は、きちんと謝罪し、再発を防ぐための具体的な施策を決めて、徹底しましょう。

そして、トラブルが解決した後は、そのことを引きずらないようにしましょう。
気に病んだり、態度を硬化させたりすると、仕事に支障が出てしまいます。
トラブルが解決した後は切り替えて、普段通り接してください。
仕事におけるコミュニケーションの目的①〜③を意識して、生産性の維持・向上を重視してください。

 

6.対面する機会がなくても、コミュニケーションの本質は同じと心得る

無訪問営業やオンラインサービス、リモートワークなどが増えている昨今、仕事の人間関係は対面ばかりとは限りません。
普段から電話やweb会議、メールやチャットでのやり取りを中心にして仕事を進めている場合もあるでしょう。
webサイト上で完結するサービスにおいては、リアルな顧客接点をほとんど持たないといえます。

とはいえ、どのような形であれ、人と人とが接している以上、コミュニケーションの本質は同じです。
大切なのは相手を尊重する姿勢、誠意のある対応です。

例えば、ECサイトで買い物をした際、システムによる自動対応だとわかってはいても、どのような文言が表示されるかによって、そのサイトに持つ印象は大きく左右されるのではないでしょうか。

相手の顔が見えなかったとしても、コミュニケーションをおざなりにしてしまうと、それは相手にも伝わるものです。
コミュニケーション方法の拡大によってより多くの人と手軽に繋がれるようになったということは、より汎用性の高いコミュニケーション能力が必要だということです。

 

7.仕事関係の飲み会や食事会はテクニックで乗り切る

突き詰め型人間が苦手とすることの一つに、人と飲食を共にする、という行動が挙げられます。
多くの並行作業(マルチタスク)が必要で、神経を使うため、突き詰め型人間にとっては負担の大きいイベントです。
まず、会話と食事を同時に行うというだけでも骨の折れる作業ですが、特に目上の人と同席する場合、テーブルの様子や、会全体の流れにまで気を配らなければなりません。
参加者が大人数になると、移動や会計を取りまとめるのも一苦労です。
また、突き詰め型人間には感覚過敏の方が多く、騒がしい場所に置かれることが苦痛だったりします。
そのため、無理をして参加する必要はないと思います。
就業時間中にきちんと仕事をして相応のコミニュケーションを取っていれば、何も問題はありません。
飲み会がストレスになって仕事に支障をきたしてしまっては、本末転倒です。

とはいえ、勉強にもなりますので、もしできるようなら、無理のない範囲で参加してみることはお勧めいたします。
その際に、上手く対応するコツをお伝えします。

仕事関係の飲み会や食事会において必要な作業は、主に以下の4つです。

  1. 食事をする
    (他の人とペースを合わせる)
  2. 会話をする
    (皆で盛り上がれる話題の提供)
  3. テーブル上に目を配り、必要なものが足りていなければお店に頼む
    (目上の人と同席している場合は特に)
  4. 会の流れ全体に気を配る
    (移動や会計など、時間を意識して参加者を誘導)

この4つの作業を、それぞれ短いインターバルで切り替えることにより、並行作業しているように見せることができます。
各作業内容については、以下を参考にしてください。

①食事をする

周囲のペースに合わせて食事を進められるようにしましょう。
特にコース料理の場合、自分だけ箸が遅いと、全体の進行を妨げてしまいます。
食事中、人の話を聞きながら手を動かしても、失礼にはあたりません。

②会話をする

その場にいる最も目上の人を中心として、会話を盛り上げられる話題を提供します。
その場で口にしている食事や飲み物の話から、最近の調子はどうか、どのようなやり甲斐があるかといった仕事の話や、出身地や趣味の話題なども広がりやすいです。
雑談についての項目(目次2-3)に記載している内容も、ぜひ参考にしてみてください。
会話に参加できていない人がいたら、話を振るといった配慮をしましょう。

③テーブル上に気を配る

特に目上の人と同席している場合、飲み物は足りているか、おしぼりや食器、調味料など必要なものが揃っているか、使用済みの食器などでテーブルの上がごちゃごちゃして見苦しくないか、といったことを少し意識して、さりげなく店員さんに頼めると良いでしょう。
常に見張っているのも会話が上の空になってしまうので、話と話の合間に意識するくらいでも構いません。

④会の流れ全体に気を配る

飲み会や食事会全体の流れは、概ね以下の通りです。

  1. 会の参加人数を確定させる
  2. 会場を予約する
  3. 会場の詳細を参加者に周知する
  4. 会場へ移動して着席する
  5. メニューを注文する
  6. 食事をする
  7. 会計をする
  8. 会場から退出する
  9. 場合によっては帰宅用の車を呼ぶ、または二次会へ移動する など

もし幹事を担わなければならない場合は、参加者の意向と会場の都合、時刻を気にかけながら、これらの手配や誘導を行う必要があります。

やることが多すぎて大変かも知れませんが、数をこなせば慣れていきます。
そして、何よりご自身が楽しめるようになれたら、自然とその場を明るくすることができますので、それが何よりです。

 

以下の関連記事もぜひご参照ください。

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